新規開業

飲食店向け事業計画書の作り方【失敗しない個人店開業7ステップ:その3】

5月 17, 2021

出前館の固定報酬制は2022年現在廃止されました。ご注意ください。最新情報は公式サイトにてご確認ください。

「個人飲食店開業7ステップ」の3ステップ目です。

ステップ1:イマドキの出店方法を知る→複数軸で売上を立てよう
を前提に、「店舗型+デリバリー」出店でお話を進めます。

ステップ3では、最も大切な「事業計画の立て方」について、解説します。

事業計画書が効力を発揮するのは、特にお金を借りるとき。自己資金に余裕がない方は特にしっかり用意することをおすすめします。

お店が成功するか失敗するかは、この事業計画次第。起業家が資金調達をする際のプレゼン資料と同じなので、細かく作り込んでいきましょう。

こんな方向け

  • 脱サラして開業したい飲食店未経験者
  • 飲食経験者でもはじめて自分のお店を出店する方
  • ひとりでできる規模感のお店を出店したい方

飲食店向け事業計画書の作り方【失敗しない個人店開業7ステップ:その③】

事業計画書は、こんなもの。

日本政策金融公庫の創業計画書テンプレート

【事業計画書でまとめること】

・お店を作る動機やコンセプト
・資金計画
・事業の見通し

こういった内容をまとめていきます。

いわば、家を建てる時の設計図のようなもの。ここがしっかりしていないと完成するものは欠陥住宅。土台作りはしっかり行いましょう。

ゆりねぇ
ここまでのステップで、出店スタイルや開業の流れについてはひと通りイメージできてるはず。自分の理想のお店を文字や数字に落とし込んでいくだけです。

※始めから見たい方はこちらから→飲食店の今ドキの出店方法を知る【失敗しない個人店開業7ステップその1】

こんな時に役立ちます

事業計画書を作る目的は主に資金調達です。しかし、そのほかにも役立つことがいっぱい。

・お金を借りる時
・物件を借りる時
・友人に協力を仰ぐとき
・開業後お店がうまくいかない時
・モチベーションが下がった時

開業後になんだかお店がうまくいかない...そんな時に見直せば、穴が見つかるかもしれません。またモチベーションが下がった時にも、開業当初の熱い想いを思い出させてくれる魔法の文書。

経営者への第一歩なので、ぜひめんどくさがらずに作ってみてください。

ゆりねぇ
わたしも事業計画書をきちんと作ったことで、メーカーさんから信頼をもらえて、いろいろ協賛を受けることができました→開業予算節約成功。作って損なしです。

具体的な事業計画書の作り方

事業計画書をゲットする

日本政策金融公庫のWEBサイトでテンプレートが配布されています。飲食店向けの書き方ガイドもあるので、こちらで十分。お金を借りる際にも、これを持っていけばOKです。漏れがないように埋めていきましょう。

日本政策金融公庫の創業計画書テンプレート

はじめての事業計画書作成で特にわからないところは、右下四角「8.事業の見通し」の欄かと思います。実際の売上予測の立て方やシュミレーション例を作ったので、参考にしてください。

売上予測の立て方

この公式は、飲食店を行うにあたって超基本的な売上予測の立て方です。デリバリーがある場合には下記のように、変換してください。

<売上予測の公式>
客単価×席数×回転数

<売上予測の公式:デリバリー>
客単価× 時間あたりの販売食数×回転数

これに実際に数字を当てはめたシュミレーションは、こんな感じ。

【来店】
ランチ1,000円×20席×2回転=40,000円
【デリバリー】
ランチ1,300円×10食×3回転=39,000円
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
売上(来店+デリバリー)
=79,000円×営業日数24日=1,896,000円
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
売上予測:約190万円

簡単ですね。希望予測で大丈夫です。

収支計画の目安割合

収支計画は、上記で出した売上予測(約190万円)から、経費をどんどん差し引いていきます。

ここがちょっとややこしいので、下記を目安にして作ってみてください。

自己資金300万円で700万円融資を受けた場合を想定

項目目安割合
①売上高売上予測で出した数値
②売上原価30%
③経費40~50%
  <内訳>人件費0%(個人事業の場合は、事業主分は不要)
  <内訳>家賃10%
 <内訳>支払利息借入残高×金利(年利)2.41%÷12 >参照元
<内訳>その他30%
★利益①-②-③20〜30%

上記は一般的な飲食店の経費割合を当てはめたものです。

最下部の段「★利益」の中には、あなたの生活資金と借入返済金が含まれます。ですので、飲食店の利益は一般的に10%と言われていますが、利益欄は2~30%くらいはないと厳しくなります。

数字を実際に入れてみたシュミレーションはこんな感じ。

項目目安割合
①売上高1,896,000円(売上予測で出したもの)
②売上原価568,800円
③経費772,458円
  <内訳>人件費0円
  <内訳>家賃189,600円
 <内訳>支払利息14,058円 
<内訳>その他568,800円
利益①-②-③554,742円

このように、どの項目にどの程度の費用がかかるのか、くっきり明快になりますね。家賃の目安も判明したので物件探しがしやすくなりました。

実際に数字を当てはめてみると、「もっと手取り欲しいな...」など、リアル感出てくるのもポイント。気持ちの熱いうちに一気に作っちゃいましょう。

手引き(書き方ガイド)は超参考になる

そのほかの欄「動機・セールスポイントetc」といった部分の書き方は、同じページからダウンロードできる手引きが超参考になります。

テンプレートDLページの下の方にあります。

手引きとかガイドってあんまり見ないでスルーしがちなんですが。。。

飲食店向けの重要ポイントだけがまとまっているので、全体感把握には一番簡単、おすすめです。ちょっと紹介しますね。

OKパターンとNGパターンの例示

このようにOKパターンとNGパターンの例示あり。融資を受けやすい事業計画書が作れます。

飲食店向け参考指標

飲食店の業態別原価率目安やコスト配分などもざっくりわかります。

事業計画書のフリーテンプレートは他にもありますが、ここまで紹介してきている日本公庫のもので問題ありません。ということで事業計画書の作り方は以上です。

ゆりねぇ
この先、補足情報で、わたしが開業時に迷ったことなども付けたしときます。興味のある方だけどうぞ。

日本政策金融公庫の創業計画書テンプレート

売上目標はいくらにするのが妥当なのか

わたしがはじめてお店作りをしたときは、そもそも1店舗でいくらくらい売上ればいいものなのかすら、皆目見当がつきませんでした。

もしおんなじような感じだよっていう方がいたら、ざっくりしたものですが下記を目安に考えてみてください。

目標売上の目安は欲しい金額でOK

目標売上=自分がいくらの収入をほしいのか」で決めちゃって大丈夫です。そもそも生活していかねばなりませんからね。そこを起点に考えるのが簡単です。

・自分(たち)が生活できるレベル目標売上:150万円程度(1日5万円)
・・・
ひとりオーナーでやる場合は、100万から200万売上で生活できます。
まずは目指すべき月商&廃業しないためのギリギリライン。
・人を雇えるレベル目標売上:300万程度(1日10万円)
・・・
常連さんがつけば目指せるが、仕組み化は必要
1~2人程度で回せる程度の箱の大きさで、300万円売上られるなら優秀&人気店。
仕組み化しないと実際には難しいレベル感。
・店舗展開するレベル目標売上:300万-500万程度(1日15万)
・・・
3店舗出せば月商1000万目指せる
2号店出店を目指したり、自分は立たず人を雇って オーナー業をしたいなら300万以上。
人件費が大きく乗ってくるため、仕組み化はもちろん、集客に本気で取り組んでいくレベル感。

一緒に運営する仲間もひとつの目安

「誰とやるか」というのも事業計画に大きく影響してくる要素です。

ひとりであれば必要経費を計算して終了。しかしこの他にもいろんなパターンが想定できます。

・家族と始める
・友人と始める
・出資オーナーがいる etc

身内以外と始めるときは特に、お金の話はシビアに計算して納得の上始めましょう。売上予測も一人でやるときよりも目標を少し引き上げて、利益ベースで話せるくらいまでシュミレーションするのがおすすめです。

ゆりねぇ
手元に入ってくる分が少ないと絶対にもめます。「お店は全部まかせるからって言われた」で揉めるパターンは絶対これ。身を滅ぼさないよう余計に厳しくやりましょう。

参考書籍

事業計画を作りながら、こういった数字的な疑問はたっくさん出てくると思います。開業向けの本を読んでおくと、このあたり一通り書いてあるので、一冊手元においておくと何かと便利。

ほかにも開業時、特に事業計画書を作る段階で読んでおいたほうがいい書籍を10冊以上まとめておきました。下記からぜひどうぞ。

[nlink url="https://foodtrip.tokyo/7765/"]

ステップ3まとめ:事業計画書の収支計画は念入りに

ということで、「ステップ3:事業計画を立てる」は以上です。おつかれさまでした。

【まとめ】
経営者への第一歩。事業計画書の作成(特に収支計画)は念入りに。

事業計画を進めてる段階で、もうあなたは未来の経営者。夢への第一歩を踏み出しました。シビアな面もありますが、失敗しない飲食店を作るために念入りに計画を練っていきましょう。

Next→【ステップ4】飲食店の資金調達方法3種類と必要コスト解説

※開業シリーズ【ステップ1】から見たい方はこちらから

【今回出てきたキーワード】
・事業計画書
日本政策金融公庫
・売上予測
・収支計画
・原価率

・・・

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番外編:開業に役立つおすすめ書籍
番外編:開業に必要な資格許可リスト

ゆりねぇ
合わせて人気の記事を紹介します。社会の変化に合わせて、デリバリー&テイクアウト、ネット通販を始める飲食店が急増中。開業準備と合わせて、ぜひ見てってくださいね。
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