Uber Eats 出店のアレコレをチェックしてきたみなさん。ところでフードデリバリー業態の営業利益率、知ってますか?どのくらい儲かるんでしょう。Uber Eats 全体の支払い周りはもちろん、デリバリー参入でかかる総額コストやプロモーション方法もチェックしておけば完璧です。「ムリ・ムダ・ムラ」をなくして、にやにやが止まらない店舗作りを目指しましょう。
もくじ
営業利益率をあげるには?フードデリバリー経費リスト
Uber Eats の手数料35%問題はなかなか有名ですが、それ以外の経費も確認したことはありますでしょうか。下記にひととおりまとめておきました。
項目 | コスト |
導入手数料 | 0円 |
---|---|
売上手数料 (配達パートナー) |
35% |
売上手数料 (自社配達) |
12% |
売上手数料 (お持ち帰り) |
12% |
クレジット手数料 | 0円 |
支払いサイクル | 毎週1回 |
写真撮影 | 有料オプション |
タブレット | 1週間250円 |
加盟店向け公式サイト:Uber Eats レストランパートナー募集 |
ほんとに手数料商売といったところで、飲食店側かかる費用はほかにタブレットくらいなもの。支払いは売上から手数料を相殺した額を振り込んでくれるので、毎日入金に走る手間もありません。
そしてもうひとつ、デリバリー導入の際の指標数字もチェックしておきます。
※左がデリバリー店、右が一般的な実店舗型飲食店
項目 | デリバリー 経費比率 |
通常営業 経費比率 |
プラットフォーム利用料 | 35% | なし |
---|---|---|
容器代 | 5% | |
食材原価 | 20~30% | ~55% |
人件費 | 5~10% | |
家賃 | 5~10% | 10% |
水道光熱費 | 5% | 10% |
販促費 | 10% | 10% |
その他 | 5% | 5% |
営業利益 | 10% | 10% |
飲食店の営業利益率は10%が一般的。100万円売って残る儲けが10万円です。そして、デリバリー運営の場合の営業利益もだいたい10%ほどとなります。
しかしデリバリーはちょっと難しくて、お店の運営パターンによってかなり比率は変わってきます。
- 既存の営業店舗&人員でデリバリー対応する
- 既存の営業店舗で人員を増やしてデリバリー対応する
- 新規で物件を借りてゴーストレストランを開業する
いうまでもなく、1番パターンはデリバリー商品周り以外のコストは変わりませんので経費はとことん下がります。一方、新規開業など設備投資をする場合は、けっこうコストかかってきちゃいます。
一般的な売上高は?
とあるイケイケのゴーストレストランでは営業利益率30%と聞きました。すごいですよねぇ。これはおそらく「ひとつのキッチンで複数ブランド展開」しての営業利益でしょう。
わたしが実際にゴーストレストランFCブランドに問い合わせたところ、一店舗あたりの売上相場は1店舗あたりの50万円、よくて100万円ほどでした。なので、仮にMAX100万円売れる店舗のざっくりシュミレーションをしてみます。
- 売上100万円
- Uber Eats 手数料 35万円(35%)
- 容器代5万円(5%)
- 食材原価30万円(30%)
- 家賃10万円(10%)
- 水道光熱費5万円(5%)
- 販促費5万円(5%)
- その他5万円(5%)
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営業利益5万円
...きっついですねぇ笑 ぶっちゃけこれじゃぁやる気がでませんよ。どうにかなんないんでしょうか。考えられる方法を見ていきましょう。
Uber Eats の営業利益率を上げるには?
ムリ・ムダ・ムラをなくすべし
まず大前提で、Uber Eats のデリバリー手数料35%は下がりません。これはUber Eats さん公言してます。配達パートナーへの報酬がこの中に含まれているので、天地がひっくり返らない限り厳しいです。
これ以外で考えると...
- 自社配達&お持ち帰り販売の比率をあげる(手数料12%)
- 容器代を下げる(業務用購入で単価を下げるなど)
- 食材原価を下げる(ブランド展開するなど)
がコストを下げる=利益率をあげる方法となります。
自社配達&お持ち帰り販売の比率を上げる(手数料12%)
すぐにとりかかれるのが、この2点。
Uber Eats は自店舗スタッフも配達パートナーに登録できます。ひとりだとなかな厳しいときもあるかもですが、ご近所だったらさくっと自社配達しちゃってるお店も意外とあるそうな。
あるあるなのが、雨の日で配達パートナー見つからないDayです。お店は準備万端なのに売れ行きにムラが出てしまう。こんな時に自社配達できるとひとり勝ちです。
知らなかった方はさくっと登録しておくとよいです。オンライン登録だけで完結です。
>Uber Eats 配達パートナー
テイクアウトに関してはデリバリーよりも、一回の注文量が多い傾向にあるそうです。使わな損。
容器代を下げる
ケチるのはよくないですが、業務用仕入れをして単価を下げるがまず一点。もしくは、包装が最低限で済むメニューを開発することです。
例えば、ホットドック系はアルミでぴたっと巻いて袋にどんって入れたら現地感あってむしろいい、みたいな感じですよね。あとは袋にメッセでもかいておいたら完璧です。一工夫の余地はありそうですね。
業務用容器はこちらで紹介
>おしゃれなデリバリー&テイクアウト容器を探そう
食材原価を下げる
これはちょっと注意が必要です。お客さまとの接点が商品しかないため、単純に原価を削るのは危険、お客様にばれます。
例えばこのような専門雑誌を見ても、売れてるお店の食材原価はほとんど30%以上です。これが業界スタンダード。
ではどうしたらいいのでしょうか?食材を使いまわして販売食数を増やして原価比率を下げる、というのがもっとも健全です。こういう理由でゴーストレストランは複数ブランド展開しているんですね。
しかし口ではなんとでもいえますが、実際に店舗運営となるといろいろと厳しさもあるはずです。まずはUber Eats を使いこなして、1食でも多く商品をお客様にお届けする工夫からはじめるのがいいですね。
ということで、最後に飲食店が利用できる超有能な専用データ分析ツールを紹介しておきます。「こんなことができるんだ」を知って今日はおやすみください。
Uber Eats 飲食店専用データ分析ツール
1食でも多く売っていくならデータ分析が欠かせません。とはいっても簡単。レストランマネジャーにログインするだけで、データが一発で出揃っています。オーナーさんがやることは、データ分析を見てメニューを調整していくことだけです。
- 売上全体のチャート
- 個別の売上チャート
- 注文単価
- 曜日別の売上
- 不成立になった注文の確認
その他機能多数
よくオーダーが出ている時間や曜日の確認はもちろんですが、不成立になってしまった注文の確認までできる有能さ。お客様のレビューも見れますし、本気で外食コンサル泣かせです。PC音痴だから..という方も見るだけなので有効に使っていけますよ。
さらに、お客様個別に特別プロモーション展開もできます。これは使える...!例えば「3,000円以上の注文でクーポンプレゼント!」などです。アイディア次第で売上を伸ばしていける仕組みが整っているのがUber Eats。使い倒していきましょう。
ここまでがUber Eats でできることの入り口知識となります。あとは加盟店登録するとより詳しい案内が届きます。
納得できた方は加盟申し込みへ、その他の情報が知りたい方は「【Uber Eats 出店の極意】飲食店向け出店ノウハウ徹底ガイド」からお好きな記事を見つけてください。
まとめ :販売個数を伸ばすべし
フードデリバリーのお金の話。あたりまえすぎるお話になってしまいますが、販売個数を伸ばす、が儲けのコツです。デリバリーっそもそもミニマムスタートできる業態なので、削れるところが少ないのです。ならば、Uber Eatsを使い倒して、ひとつでも多くお弁当を届けにいく作戦に切り替えましょう。35%の手数料分、いい仕事してくれます。
テイクアウト&デリバリー参考書籍
最新情報&より具体的な情報収集は、業界雑誌がいちばんよいです。
Uber Eats 出店の極意シリーズ
【Uber Eats 出店の極意】ーUber Eats の出店にまつわるアレコレをシリーズ化しました。はじめて飲食TRYのオーナー様はぜひご一読ください。現場の声や繁盛店事例をもりもり盛り込んでます。