IT化からまだまだ遅れていると言われる飲食業界ですが、ここ最近は業界まるごと変化せざるを得ないニュースがどんどん飛び込んできています。
なにを隠そうUber、Amazonなどの世界規模で影響力のあるITカンパニーの次なるターゲットがフードビジネス。ご存知の通り、過去Amazonが進出した業界には必ず革命が起こっています。
Amazon、2020年に新業態グローサリーストアをOPEN
https://www.cnet.com/news/amazon-will-launch-new-grocery-store-as-alternative-to-whole-foods/ ※英語記事
Amazonは月曜日に、来年カリフォルニアで最初の食料品店の新しいブランドをオープンする予定だと述べた。
少し前にホールフーズ買収で話題になったAmazonですが、来年に新ブランドの食料品店をオープンする予定とのこと。Amazonといえば、ホールフーズ買収のほかにも無人ストア「Amazon Go」の開発や食料品デリバリー「Amazonfresh」サービスにも手を広げている一方で、今回発表の新ブランドは無人ストアにする予定はないそうです。
次々と新たな業界でIT変革を成功させてきたAmazonの次なるターゲットはフード業界ということは明らかですね。
Uber創業者、次のターゲットは「クラウドキッチン」
カラニック氏は新事業「クラウドキッチン」で米国やインド、中国、英国などで割安な不動産物件を買い上げている。人口密度の高い地域に隣接した物件を取得し、多少多く払ってでも出前を望む消費者向けに宅配専門の食品を用意する商用キッチン、もしくはミニ倉庫とすることがその狙いだ。
https://jp.wsj.com/articles/SB11700520728564973312004586007260316904664
クラウドキッチンがじわりじわり浸透しはじめているのはご存知ですか?飲食店の厨房をシェアリングしてお店を運営するスタイルがクラウドキッチン。出店のために自力で全て用意する必要がないので、出店ハードルが下がるのが飲食店にとってのメリット。
Uber創業者がすごいのは、すでに中国やインドといった新興市場の不動産の買い上げに着手していること。これから出店を考えているなら、クラウドキッチン利用は選択肢に入れておくのが賢明です。
Uber Eatsについて詳しく
Uber Eatsとはなんぞや。従来のデリバリーサービスとの違いと特徴を3分解説
既に始動にしている国内のクラウドキッチン事例
SENTOENは2019年6月18日、オンラインデリバリーに特化した飲食店(ゴーストレストラン:実店舗を持たず、オンラインデリバリーのみでサービスを展開するレストラン)向けシェアキッチン「Kitchen BASE(キッチンベース)」を、同日に東京・中目黒エリアにオープンしたと発表した。
https://amp.review/2019/06/18/kitchen-base/
国内でも実は既にクラウドキッチンが広がりつつあります。
クラウドキッチンは「厨房・キッチンのシェアリングエコノミー」です。すでに設備が完備されたキッチン施設に身ひとつで入居できる画期的な仕組み。複数のデリバリー専門の飲食店がシェアリングして使用する形が一般的で、莫大な開業コストを出店できるメリットがあります。
いちばん代表的なのが中目黒にある「kitchenbase」。中目黒は高架下飲食店街の開発など、新たな取り組みに寛容な街。世界で5番目の「STARBUCKS RESERVE ROASTERY」が進出していることでも有名です。次の休日は中目黒探検で決まりです。
クラウドキッチンについて詳しく
実店舗を持たないクラウドキッチン。稼働をはじめている注目3社
まとめ
AmazonやUberといったIT大手のフード業界革命で注目しておきたいのは、日本よりも中国やインドといった人口密度の高い海外諸国での動き。そちらで流行ったサービスが日本に展開するという流れになると予測しています。が、もちろん日本国内初の新たな取り組みも注目していきたいところ。クラウドキッチン、ゴーストレストラン、デリバリー、このあたりのキーワードに注目していきましょう。では。
テイクアウト&デリバリー参考書籍
最新情報&より具体的な情報収集は、業界雑誌がいちばんよいです。
Uber Eats 出店の極意シリーズ
【Uber Eats 出店の極意】ーUber Eats の出店にまつわるアレコレをシリーズ化しました。はじめて飲食TRYのオーナー様はぜひご一読ください。現場の声や繁盛店事例をもりもり盛り込んでます。