【個人店開業7ステップ】はじまりの巻
飲食店にとって苦しい時期が続いているこんなご時世ですが、出店したい方がいるのもまた現実。
そこで「出店経験者が教える!個人飲食店開業の7ステップ」として、どこよりもわかりやすく飲食店の開業手順をまとめました。
飲食業界はまさに変革まっただ中。世の中には開業ノウハウがあふれています。しかし、従来通りの出店方法では正直リスクが高すぎ、えいやっと飛び込むには危険すぎます。
出店相談はうれしいのですが、みなさま9割型来店中心で考えている。どんな秘策があるのかわからないけど、さすがにこの時期にそれはリスク取りすぎ勇気ありすぎ。失敗しない方法を一緒に考えよう。
— ゆりねぇ@飲食ブログ (@yurinee_gurume) May 13, 2021
今の飲食業界の現状を知り、リスクを徹底的に下げて、失敗しづらいお店作りを目指しましょう。オンライン活用することで「なるべくお金をかけずに」集客を実現する開業方法についてまとめていきます。
まずは、月商100万を確実に売り上げていくことが最初の目標です。
こんな方向け
- 脱サラして開業したい飲食店未経験者
- 飲食経験者でもはじめて自分のお店を出店する方
- ひとりでできる規模感のお店を出店したい方
もくじ
①飲食店の今ドキの出店方法を知る:来店型orネット販売型
「お店を持ちたい」と考えている方の99%が、「店舗型」つまりお店を構えて来店を待つ一般的な飲食店を思い浮かべていると思います。
しかし、現実的には度重なる緊急事態宣言の中、来店を軸にお店を開こうと思っているなら、ちょっとリスキーかも。
飲食店を出店する方法は現在、お店を構える以外にも選択肢は広がっています。下記3タイプが候補です。
①店舗型:来店メイン
一般的な出店スタイル
②ネット販売型:おうち需要対応
デリバリーテイクアウト
ネット通販
③移動型:柔軟スタイル
キッチンカー
結論、この3タイプから複数組み合わせて出店しましょう、ということです。今考えられる中で、最も失敗しづらい出店方法です。
デリバリーやキッチンカーは、以前からなかったわけではないですが...コロナ到来から1年で急速に伸びを見せている飲食店の出店スタイルです。
では、それぞれのメリットデメリットをもう少し具体的に見ていきますね。
店舗型:来店
メリット:リアル店舗があるという価値
デメリット:出店・維持費用が高い、コロナで壊滅的
お店を持ちたいなら、まずはこれ。しかし、一般的な開業費用は1,000万と言われている通り、コスト面でのハードルが非常に高いのがネックです。廃業率が高いのも、コスト面で維持できないのが主な要因です。
一方で、お客様に喜んでもらう、常連様ができる、といったリアルのコミュニケーションがなにものにも代えがたい資産。これこそまさに飲食店をやる最大の価値ですよね。
※廃業率を知りたい方:中小企業庁|2019年度の中小企業の動向
2020年はコロナすぎるので、2019年が参考になります。
ネット販売型:デリバリー、ネット通販
メリット:商圏が広がる、売れれば青天井
デメリット:オペレーションが増える
コロナの中で急速に普及した出店スタイルです。多くの飲食店がUberEatsをはじめ、デリバリー&テイクアウトはデフォルトで取り組んでいるのが今の現状です。デリバリー専門で運営する「ゴーストレストラン」も近年注目の的。
飲食店のネット通販も同じく注目を浴びていて、大手中心に進出が相次いでいます。しかし、通販の場合は少々手間や規制のハードルが上がるため、個人店での広がりはまだ一部の店舗といった印象です。
しかし、これらに取り組む最大のメリットは「商圏が広がる」こと。立地イノチだった飲食店ですが、ネット販売を取り入れれば、ご近所以外のお客様向けに販売が可能となります。
これはつまり、立地にこだわる必要がなくなる→物件の取得費用を大幅に抑えることが可能になる→飲食店開業の最大のデメリットがなくなる、ということです。
資金をなるべく抑えて出店したい方は、デリバリー軸を強化した出店計画を練る方向に問答無用で舵きりしたほうがいいでしょう。
移動型:キッチンカー
メリット:小回りが利く、コストが最低限
デメリット:固定客がつきづらい
キッチンカーも、元々あったスタイルとはいえ、コロナで急激に伸びている飲食店の出店方法です。営業時間や場所の小回りが利くため、このような状況下でも柔軟性を持って対応できることが人気の理由のようです。
もちろん店舗型と比較してコストが大幅に抑えられることもメリットのひとつ。デリバリーが普及したので、組み合わせれば販売数を大きく伸ばすこともできますよ。
ただし、情報量はまだまだ多くないため、リサーチは少し時間をかける必要はありそうです。
これからの飲食店の鉄則:複数軸で攻めること
この開業ステップでは、基本は「店舗を持ちたい」方前提にお話を進めていきます。
店舗型でお店を出店したいのであれば、これからの飲食店は「来店+デリバリー+OOO」のように複数軸で運営していくことが鉄則です。
・ワクチン接種が進めば...
・コロナが終息したら...
このように得体の知れないコロナ相手に終わりを待つのは得策ではありません。ワクチン打てば終わりなのかすら不明です。
一方で、確実に変わったこと。それは「デジタルシフトした社会」です。もう元に戻ることはないでしょう。
・酒離れ、飲み会離れ
・おうちごはんへの慣れ(自炊ではなくデリバリーやお取り寄せ)
この状況でも繁盛しているお店はもちろんありますが、それはこれまで培ってきた努力と人脈とノウハウがあってこそ。繁盛店とはいうのは、細かい努力の結晶です。
ですので、例え飲食経験があったとしても、ゼロからお店を作るなら話は別。今の社会に対応した方法を取ることが、最大限のリスクヘッジとなります。
と思って猪突猛進は危険すぎ。絶対にデリバリーや通販を組み合わせて、複数軸で売上を取るスタイルで出店してください。
[nlink url="https://foodtrip.tokyo/1885/"]
複数軸で開業する時の注意点
とはいえ、複数軸での出店は、ひとりオーナーではオペレーション的な厳しさがあるのも現実です。そういった面も含めて、メニュー構成や価格設定をしていくこと。これが、今飲食店を出店する難しさでもあります。
しかしヒットすれば、5坪の小さな物件でも、売上は青天井。いくらでも儲けを出せるチャンスも眠っています。
そこで、個人ではじめて出店する場合は、下記のようにミニマムで出店する方法をおすすめします。
・物件:10〜20万円で借りれる小さな物件(審査も通りやすい)
・メニュー:専門店(オペレーションが簡単)
・集客:無料WEB販促を駆使
固定でかかる費用を最小限にして、オンライン上のお客様を増やしていくのがいちばんリスクは少ないです。物件コストは言わずもがな、専門店化させることで複数軸でのオペレーション不安を解消。まずは一本、確実にこなせるキラーメニューを作って、どんな販路でもさばける体制を整えましょう。
あなたの近所にもからあげ屋さん、最近できてませんか?専門店化は超トレンドです。
唐揚げ旋風吹き荒れすぎ。もちろん我が家の近所にも。唐揚げまずいわけないから最高https://t.co/J4WcCuLc3n
— ゆりねぇ@飲食ブログ (@yurinee_gurume) May 17, 2021
複数軸で販売する意味とは?
では、複数軸で運営していくことがいいと言える根拠を説明していきますね。
「2割の常連客が売上の8割を作る」
超有名なこの言葉。リピーターを掴むことが繁盛店になるためのセオリーですが...常連様含めて、ひとりひとりの来店数は確実に減っている、と言える世の中です。
そこでネット販売(デリバリーや通販)という新しい軸を取り入れることで「新規客のパイを増やす」のがまずひとつ。そして、リピーター客の減った来店数をカバーする機会を作るのがもうひとつの目的です。
月2回来店が月1回来店に...
↓
デリバリーがあれば、減った1回分お買い上げしてくれる可能性あり
来店はむやみやたらに推奨できない状況ですが、おうちで食べれるものがあればご贔屓にしてくれる可能性もありますよね?常連様は支援の意味で利用してくれる場合も多いです。
来店以外の方法をおまけで考えるのでなく、収益の柱となるように出店計画を立ててみてください。
デリバリー専門店「ゴーストレストラン」
ちなみに...店舗を構えることにそこまでこだわっているわけではないよって方は、デリバリー専門のゴーストレストランで始めるのもまじでありです。
・出店費用が大幅に下げれる
・クラウドキッチンなど環境が整い始めている
・売上・販促に集中できる
通常1,000万程度かかる出店費用が約100万円程度から出店検討可能。もっと敷居を下げれば「間借り営業」などで数十万円のコスト感で出店できます。
間借り寿司なるものまで登場してます↓吉野家が間借り事業乗り出しました。
看板も醤油もない高級激安寿司
— たけしげ@シェアレストラン🤤 (@6AhZm57nL7vCOg4) May 17, 2021
「高円寺間借りシャン寿司」で
緊急事態スペシャル3300円🙌
あまだいの昆布〆
ホタテの塩レモン
アイナメ
カツオ
しまあじ
コリコリモンゴー
釣りアジ
漬けマグロ
中トロ
脂ノリノリ炙りイワシ
漬け寿司や塩炙り、自家製煮切り塗りで醤油いらず贅沢コースでした🤤 pic.twitter.com/y9Nw4LSyGP
また店舗を持つと、予想以上にやることが多いのが経験者しか知らぬ現実。(掃除、修繕、害虫駆除、匂い対策、お金管理、など)
割り切って間借りやデリバリー専門クラウドキッチンに入居すれば、こういった環境整備に余計な神経を使うことなく、売上を上げることに集中できるメリットがあります。
この場合、下記費用ががっぽり消滅。
・物件取得費用 500万円 \消滅/
・内装施工費用 500万円 \消滅/
ビジネスマインドの方は、こちらのスタイルの方が合ってるかもしれないですね。この記事ではじめてゴーストレストランの存在を知った方でも、ぜひ前向きにリサーチを進めてみてください。
ゴーストレストランのイメージを掴みたい方は「ゴーストレストランとは?仕組み解説【誰でも飲食店開業できるチャンス到来】」を見てみてください。
まとめ:複数軸で収益の柱を作ろう
おつかれさまでした。「①飲食店の今ドキの出店方法を知る」はここまでです。
【まとめ】
来店メインは危険すぎ。複数軸で収益の柱を作るのが今ドキのイケてる飲食店
「店舗型」「ネット販売型」「移動型」どの組み合わせでもチャレンジできます。次回からの6ステップの中で、さらに詳しく触れていきますね。
7ステップに分けたので、1日1記事ずつ、1週間で開業ノウハウ完全マスターできます。
Next→【Step2】飲食店の開業の流れを知る
・・・
はじめての飲食店開業7ステップ
出店経験者が教える初心者向け飲食店開業講座。 7つのステップを段階毎に丁寧解説。リアルな経験談を交えつつ、はじめての開業でも失敗しないノウハウをぎゅっと詰め込みました。気になるところからぜひどうぞ。
- Step1:飲食店の今ドキの出店方法を知る
- Step2:飲食店の開業の流れと全体感を知る
- Step3:飲食店向け事業計画書の作り方
- Step4:飲食店の資金調達方法3種類
- Step5:飲食物件の探し方と内装工事
- Step6:開業準備チェックリスト
- Step7:集客導線を作る
番外編:開業に役立つおすすめ書籍
番外編:開業に必要な資格許可リスト
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